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ED-6550　TCHAIKOVSKY:Violine Concerto Op.35/vl.pf.

♪チャイコフスキーはこの曲を
スポンサーであるメック夫人に贈る事にした。
しかしメック夫人から賞賛の言葉はなかった。
そこで当時ロシアの最も偉大なヴァイオリニストと評されていた
レオポルド・アウアーに献呈する事にした。
だがアウアーもやはり「演奏不可能」としてこの曲の演奏を拒否した。

初演はロシアのヴァイオリニストアドルフ・ブロツキー、
ハンス・リヒター指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の
演奏で1881年12月4日に行われた。
しかし指揮者もオーケストラ団員もこの曲を好まず、
無理解のうちに演奏された為、悪評に終わった。

ヴァイオリンのブロツキーはそれらの悪評にもめげず
この曲を機会あるごとに演奏し、世界中に知らしめた。
チャイコフスキーは彼にこの曲を献呈した。

その後アウアーもこの曲を演奏する様になり、
弟子であるジンバリストやハイフェッツにもこの曲を教えた。
これらのバイオリニストが演奏する事でこの曲の評価が高まって行った。

♪編集のマックス･ロスタルは
「編集された楽譜も録音されたものもオリジナルのスコアに
忠実に添ったものが少ない。
作曲家の意図を示せる様な、信頼できる版を作ろうと思ったのが
今回の版を作った理由の一つ」と書いている。

この版は
ロシアの原典版と
チャイコフスキー自身がピアノ伴奏版にし、
ずっと所持していた版を参考にしている。

※楽譜が2段になっている部分は上段がオリジナル版、
下段がアウアー版になっている。