G-S MOZART/Badura/SKODA:Larghetto and Allegro in e-flat/2pf.
♪1960年代初頭にモーツアルトの作品であることが認められたもので
第1ピアノとスコアのみが残されていた未完の作品です。
この版はその残された断片を元に
バドゥラ・スコダが完成させたものです。
♪この楽譜は特注譜ですので時間が掛かります。
また、お取り寄せにはエアメール代が掛かります。
¥4,400.-前後(為替レートにより変更になります)
♪Mozart: Larghetto and Allegro in E flat (2 Pianos)
(再構築:パウル・バドゥラ=スコダ Paul Badura-Skoda 1927〜オーストリア)
出版社:G.Schirmer (1966年)
《バドゥラ=スコダのメモ》
モーツァルトの数少ない2台ピアノのための作品の愛好家にとって
これまで知られていなかったこの作品の発見は喜ばしいニュースとなるであろう。
長い間(眠りの森の美女のように)チェコ、クロムニェジーシュの古文書館に
眠っていたLarghettoとAllegroの自筆譜を発見した魅力的な王子役はグルックの
研究家として名高いドイツの音楽学者ゲルハルト・クロルGerhard Croll(1927〜 )
だった。
長い“眠り”の間この自筆譜はグルックの作品だとされていたが現在では
間違いなくモーツァルトの手で書かれたものであり、それは恐らくモーツァルトが
2台ピアノのための作品に興味を持つようになった1781年のことだとされている。
“Larghetto”は完成されているが”Allegro”は呈示部の終わりまで書かれ
展開部の前で止まっている。
なぜこのすばらしい作品を未完のままにしたのかを理解するのは難しいが、
恐らく始まりの主題が2年前に書かれた同じ調のピアノ・コンチェルト(K.365)の
主題に類似していることが腹立たしくなったのであろう。
それから何年か後、未亡人となったコンスタンツェはこの楽譜の断片を
他の断片と共に聖職者であると同時に作曲家、ピアニスト、音楽学者であった
マクシミリアン・シュタードラーMaximilian Stadler(1748〜1833、オーストリア)に手渡し
完成させてくれるよう依頼したと思われる。
その頃たくさんの仕事を抱えていたシュタードラーはAllegroの始まりの部分の
空白の数箇所を埋め、展開部を付け加え自分なりにまとめ上げて完成させたが
彼の手による作品はモーツァルトのものとは容易に見分けがつき、
残念ながら想像力に欠け退屈でモーツァルトのような意気弾む歓びにあふれた
作品と同じように評価することは出来ないものであった。
(省 略)
もちろん、モーツァルトの断片を完成させる方法にはたくさんの可能性があり、
私のはほんの一例に過ぎないが自分に課したこの仕事がひどい失敗をしていない
ことをひそかに望んでいる。
♪演奏はこちらで
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