EE-5447 Sergei BORTKIEWICZ:Fantasiestucke fur Klavier Op.61
♪お待たせしました。再販出来上がりです。
♪ボルトキエヴィッチの6曲から成る小品集です。
・Why?
・An Dream...
・...and the awakening
・Humoreske
・She dances
・Serenade
2曲目の“夢”です。
https://www.youtube.com/watch?v=QaxhabQ1_s0
♪セルゲイ・ボルトキエヴィッチ(1877.2.16〜1952.10.25)
ポーランド貴族出身のロシアのピアニスト・作曲家。
サンクトペテルブルグでリアドフに学んだ後、ライプツィッヒへ。
第一次世界大戦でロシアに戻るがロシア革命で再びロシアを出国。
イスタンブールを経てオーストリアへ亡命。
1947年ボルトキエヴィッチ協会が設立された。が、すぐに潰れた。
オーストリアではロシア系のため疎まれ、ロシアでは貴族出身のために
快く思われず、過酷な運命を辿った。
彼の楽譜は爆撃などで紛失し、現在残っているものは
ごく僅かです。
♪編集者:Prof. Dr. Wouter Kalkmanによる序文より。
ボルトキエヴィッチのピアノ作品のほとんどはRahterとSimrockを擁する
ライプツィッヒのMusikverlag Anton J. Benjamin(アントン・ベンジャミン音楽出版社)から
出版されていました。
第2次世界大戦(1939〜1945)後、ライプツィッヒはソヴィエトの占領地区と
なり、1949年以後は東ドイツ地区になりました。
ベンジャミン社は1951年から1956年まで管財人の管理下に置かれその後、
1963年ベンジャミンのアーカイブ(楽譜保管所)はライプツィッヒの
国立アーカイブに移されました。その結果、
1944年頃ボルトキエヴィッチがベンジャミンに送ったこのOp. 61と
Op. 60(ピアノ・ソナタ No. 2)とOp. 64(3つのマズルカ)は
作曲家の没後まで未出版のままになっていたためOp. 61とOp. 64は紛失したものと思われていました。
1989年ベルリンの壁の崩壊後、ベンジャミンのアーカイブは
正式に彼の遺族に返還され、2012年その返還手続きが完全に決着すると
サクソン(Saxon)国立アーカイブに寄贈され
ベンジャミンのアーカイブはその鍵を解かれて日の目を見、
正真正銘のOp. 61が、Op. 58(ユーゴスラビア組曲)、Op. 60(ピアノ・ソナタ
第2番)、Op. 64(3つのマズルカ)と共に2013年12月に発見されたのです。
このOp. 61の編集をする際、6つの小品の掲載順が自筆譜と
今回出版されたものとには違いがあることがわかりました。
自筆譜はSie tanzt, Humoreske, Serenade, Warum?, Ein Traum….と続き
…und das Erwachenで終っています。
ボルトキエヴィチが改訂した順番を見ると最初とはかなり違った感情の変遷を
覗うことが出来ます。