ED-21075 Marko TAJCEVIC:Piano Works Vol.2/pf.
♪マルコ・タイチェヴィチ(1900.1.29〜1984.6.19)はセルヴィアの作曲家。
タイチェヴィチの作品は全54曲あり、作品数としては
それ程多くないが、歌、合唱、室内楽、弦楽器、木管楽器、ピアノと
多岐にわたっており技巧的である。
彼の典型的様式は主に歌や短い楽曲などの小品に顕著に現れており
多くの評論家にとって彼は正に小品の見事な大御所である。
彼の作品の中でもピアノ曲は重要な部分を占めており
1920年から1948年までの28年間に書かれた12のピアノ曲の殆どには
伝統的な民族音楽に触発された影響が見られ、
そこには単に民族音楽から受けた個人的なインスピレーションだけに留まらず
バルカン地方、特に旧ユーゴスラヴィアの音楽的な魂が息づいている。
ピアノ曲の中では“7Balkan Dances”が最も良く知られており、
FriedmanやRubinsteinもそのレパートリーに加えていたように、
多くの有名が音楽家達が演奏したり
ヴァイオリン、オーケストラ、木管五重奏、クラリネット・トリオ、
アコーディオンなどに編曲している。
セルヴィアの作曲家でありタイチェヴィチの弟子であった
Dejan Despicは師の想い出と共にこの作品を書く動機となった着想について
次のように書いている。
1.Con moto セルビアの民族音楽から受けが衝動
2.Rustico スラブの歌の引用
3.Vito 作曲家自身の直感による
4.Sostenuto e cantabile マケドニアの旋律のメランコリックなフレーズ
5.Allegro ritmico オリジナル作品
6.Allegretto Vladimir Djordjevic が書きとめたルーマニアの民謡
7.Allegro quasi pesante アルバニアの特色あふれるFranjo Kuhacの著作より“借用”
タイチェヴィチ自身が述べている様に
この作品は組曲ではなく、同じような音楽的インスピレーションを
持つ一つずつの独立した作品をまとめたものに過ぎないので
一度に7曲全てを演奏する必要はなく、
それぞれ別々に演奏する事も出来る。
♪ピアノ曲集第2巻の内容
・7つのバルカンダンス
・5つのプレリュード
・ハ短調のヴァリエーション